先日、端野洋子先生の『俺の初恋の人が兄とフラグを立てまくってつらい 』一巻を購入した。
やっぱりおもしろ～い！面白い！
この漫画はモノローグと第三者視点の語りに面白さがあると思います。個人的に語りの部分では、端野先生が以前に描かれていた自画像の動物さんが言っているように感じてしまいます。(作者さんが語りという名の突っ込みを行っているという感覚)
端野先生の『はじまりのはる』や『アイアンスノー』とはまた違う中高生のリアルな瑞々しさが溢れていると感じています。進路や生き方に悩んだり、自分の気持ちを自分の言葉で伝えたりするさまは時に不器用に見えますが、彼らが大人になっていく過程では自然なことであり、過去に私が経験したもどかしさや矛盾とも似ていて、読むたびに共感してしまいます。あと『はじまりのはる』では東日本大震災のことが描かれているのですが、読む度に当時私が抱いていた葛藤や悔しさは、肯定していいものだったんだなと思えるようになりました。あの時代(時代というほど昔にしてはいけないか)というか、あのときの皆不幸なんだからしょうがないという空気感は、死ぬまで忘れられない。生きていくためには、今この瞬間を生きることなんだよな〜。生きるぞ！という生存肯定スイッチ漫画。ありがとうございます！
